
犬が金目鯛を食べても大丈夫?
このように金目鯛を犬に食べさせたい飼い主さんも多いのでは?
今回は、犬に食べさせる金目鯛の適切な量・調理方法・メリット・注意点について解説します。

この記事の監修者
福田 祥子
ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。
【結論】犬に金目鯛を与えても問題ない!

美しい赤い体と大きな目が特徴の金目鯛は、秋から冬にかけてが最も脂が乗って美味しい旬を迎えます。
金目鯛には良質な動物性タンパク質やDHA・EPAが豊富に含まれており、愛犬の健康な体づくりや、皮膚・被毛の健康維持にも役立つ優れた食材なんですよ。

与える部位や調理方法を間違えると愛犬の体に思わぬ負担をかけてしまうため注意!
金目鯛の健康に役立つ栄養素は?
- DHA・EPA(オメガ3脂肪酸) 血液をサラサラにする効果があるほか、炎症を抑える働きが期待でき、関節炎や皮膚トラブルを抱える犬にも注目されています。
- 良質なタンパク質 必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、丈夫な筋肉や内臓、健康な皮膚や被毛を作るための基本となる大切な栄養源です。
- ビタミンE 抗酸化作用が非常に高く、体内の活性酸素の増加を抑えることで、愛犬の細胞の老化防止や免疫機能の維持に役立ちますよ。
【表】金目鯛100g当たりに含まれる主な栄養素
| 項目 | 含有量 |
| カロリー | 126kcal |
| 水分 | 75.0g |
| たんぱく質 | 16.9g |
| 脂質 | 5.8g |
| 灰分(ミネラルなど) | 1.1g |
| 炭水化物 | 0.2g |
どんな犬が食べるべき?

うちの犬はまだ若いけど、食べさせた方が良い?
消化吸収に優れた良質なタンパク質が豊富なので、食欲が落ちてきたシニア犬や、活動量の多い成長期の子犬の栄養補給に特におすすめできます。

オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)は、皮膚トラブルを抱えやすい犬種や、関節の健康を維持したい中型犬・大型犬にもぜひ取り入れたい!
旬の時期に一緒に楽しむ!

定期的に食べさせる必要性は?

家族のお祝い事や特別な日の食事を愛犬と分かち合う「ごちそう」として最適な食材です。
犬が食べる金目鯛の適切な量と頻度

【サイズ別】犬が食べる金目鯛の適切な量
| 犬のサイズ | 体重の目安 | 1回あたりの適切な量(加熱した身のみ) |
| 小型犬 | 〜5kg | 5〜10g程度 |
| 中型犬 | 5kg〜15kg | 10〜20g程度 |
| 大型犬 | 15kg以上 | 20〜40g程度 |
犬に与える金目鯛の適切な頻度は?

うちの子にはどれくらいの頻度であげるべき?
金目鯛は総合栄養食の補助として、多くても週に1〜2回程度の頻度で与えるのが理想的です。

毎日の食事ではなく、ご褒美や彩りとしてたまに与えるようにしてくださいね。
金目鯛に関するQ&A

シニア犬が金目鯛を食べても大丈夫?

10歳になるけど食べさせて大丈夫?

消化機能や腎機能が衰えやすいシニア犬には、高脂質を避け、推奨量の半分程度のごく少量を月に数回と頻度を控えめにしましょう。
子犬が金目鯛を食べても大丈夫?

まだ5ヶ月だけど大丈夫かな?

子犬の消化器官が発達する生後半年以降であれば、ごく少量から月に1回程度の頻度に…!
調理工程にコツはありますか?

与える時に気をつけることはありますか?
金目鯛は必ず加熱し、生で与えると中毒の原因になる可能性があるチアミナーゼを失活させるため、中心部までしっかりと火を通しましょう。
煮たり蒸したりして調理する際は、余分な脂質やカロリーを抑えることができますし、消化しやすくするために身を柔らかく仕上げる工夫を!

喉や消化管を傷つける細かな骨が一本残らず取り除かれていることを指で確認してください!
犬が金目鯛を食べる際の3つの注意点

喉を傷つける「骨」と「生食」は厳禁です
金目鯛の身は柔らかいですが、細かい骨が喉や消化器官に刺さり、出血や穿孔などの重篤な事故を引き起こす危険性があるため、徹底的に取り除いてください。
また、生魚に含まれるチアミナーゼという酵素は、ビタミンB1(チアミン)を分解し、最悪の場合、ビタミンB1欠乏症による麻痺などを引き起こすため、必ず加熱しましょう。
魚を与えることのメリットよりも、骨や生食による健康リスクの方が遥かに大きいことを理解しておく必要があります。
アレルギー・高脂質による「下痢・膵炎」に注意
魚介類はアレルゲンになりやすく、金目鯛も例外ではありません。
初めて与える際はごく少量から試して、皮膚の赤みや嘔吐・下痢などのサインがないか観察してください。
金目鯛は比較的脂質が高い魚なので、与えすぎると消化不良による下痢だけでなく、膵炎(すいえん)などの重篤な病気を引き起こすリスクが高まります。 特に肥満傾向の犬や膵臓に疾患がある犬には、与える量と頻度を厳しく管理することが大切ですよ。
塩焼き・煮付けなど「味付けされたもの」はNG
人間用に調理された金目鯛は、塩、醤油、みりん、砂糖などの調味料で濃く味付けされており、犬の腎臓や心臓に負担をかけてしまうため、絶対に与えてはいけません。
また、アルコール分が残った調理法も危険です。愛犬に与える場合は、水やだしのみで調理し、余分な脂を落とした「完全な無塩・無味」の状態にする必要があります。
金目鯛の栄養を愛犬に活かすためには、必ず新鮮な刺身用の柵などを入手し、愛犬専用に調理するようにしましょう。
まとめ
今回は、犬に食べさせる金目鯛の適切な量・頻度・メリット・注意点について解説しました。
愛犬の健康的で安全な食生活のために、この記事が役立ちますように!


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