
犬がナマコを食べても大丈夫?
このようにナマコを犬に食べさせたい飼い主さんも多いのでは?
今回は、犬に食べさせるナマコの適切な量・調理方法・メリット・注意点について解説します。

この記事の監修者
福田 祥子
ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。
【結論】犬にナマコを与えても問題ない!

独特のコリコリとした食感が特徴的な海の珍味ナマコは、寒くなる冬から春先にかけてが最も美味しくなる旬の時期です。
ほぼノンカロリーでコラーゲンやサポニンなどのユニークな栄養が含まれており、愛犬の健康をサポートしてくれるメリットが!

内臓や毒素への注意、与えすぎによる弊害など、いくつかの注意が必要!
ナマコの健康に役立つ栄養素は?
- コラーゲン ナマコの大部分を占める成分で、皮膚や被毛の健康を維持するのに役立ち、特にシニア犬の関節をサポートしてくれます。
- サポニン 独特の風味のもととなる成分で、抗酸化作用が期待でき、免疫力の維持や活力のサポートに貢献しますね。
- たんぱく質 低カロリーでありながら、愛犬の筋肉や組織を作る元となり、健康な体づくりに不可欠な栄養素です。
【表】ナマコ100g当たりに含まれる主な栄養素
| 栄養素 | 重さ・量 |
| カロリー | 17kcal |
| 水分 | 約94.9g |
| たんぱく質 | 3.5g |
| 灰分(ミネラルなど) | 1.1g |
| 炭水化物 | 0.5g |
| 脂質 | 0.4g |
どんな犬が食べるべき?

うちの犬はまだ若いけど、食べさせた方が良い?

ナマコはほぼノンカロリーで高コラーゲンな特徴から、体重管理をしたい犬や、皮膚・関節の健康維持をサポートしたいシニア犬に特におすすめ!
非常に消化しにくい食材ですから、消化器系が強い中型犬以上の成犬に、少量をご褒美として与えるのが良いでしょうね。
旬の時期に一緒に楽しむ!

定期的に食べさせる必要性は?

ナマコは栄養補助というより、珍味として季節の贅沢を楽しむために、旬の冬から春先にごく少量与えるのがおすすめです。
消化が非常に困難な食材なので、日常的に与える食材ではなく、お正月などの特別な日のお祝いとして、愛犬と旬の味覚を分かち合う程度に留めるのが良いでしょうね。
犬が食べるナマコの適切な量と頻度

【サイズ別】犬が食べるナマコの適切な量
与える際はごく少量のご褒美として、以下の量を参考にトッピング程度に留めてくださいね。
| 犬のサイズ | 体重の目安 | 1日の適量(目安) |
| 小型犬 | 〜5kg未満 | 2g程度(極小一切れ) |
| 中型犬 | 〜10kg未満 | 5g程度(小一切れ) |
| 大型犬 | 20kg以上 | 10g程度(中一切れ) |
犬に与えるナマコの適切な頻度は?

うちの子にはどれくらいの頻度であげるべき?

ナマコは消化が非常に困難な食材であり、また中毒のリスクもあるため、月に1回未満の頻度でごく少量を与えるのが適しています。
特に旬の時期のナマコは身が締まっていますが、栄養補助としてではなく、特別なご褒美として少量だけ楽しませる程度に留めましょうね。
ナマコに関するQ&A

シニア犬がナマコを食べても大丈夫?

10歳になるけど食べさせて大丈夫?

シニア犬にナマコは消化機能への負担が大きいため、基本的には避けることをおすすめします。
もし与える場合でも、ごく微量(目安量の半分以下)を年に数回程度の頻度で留めてください。
必ず内臓を完全に除去し、細かくすり潰すかペースト状にして、消化しやすいようにしてあげましょうね。
子犬がナマコを食べても大丈夫?

まだ5ヶ月だけど大丈夫かな?

子犬にナマコを与えるのは、消化器官が未発達で負担が大きすぎるため、基本的に避けるべき食材です。
もし与えるにしても、離乳が完了し固形フードに慣れた後に、ごく微量をお試し程度に留め、必ず内臓を完全に除去してペースト状にして与えてください。
調理工程にコツはありますか?

与える時に気をつけることはありますか?

ナマコは、犬にとって消化しにくい硬い身と、毒素を含む可能性のある内臓があるため、与える前に内臓を完全に除去することが最も重要です。
また、犬の消化を助けるために、身を柔らかく茹でるか蒸すなどの加熱処理を行い、必ず細かく刻むかペースト状にしてください。
味付けはせず、生のままは絶対に与えないようにしましょうね。
犬がナマコを食べる際の3つの注意点

内臓と体表の毒素を必ず除去してください
ナマコは、体表や内臓にサポニン系の毒素(ホロトキシン)を持つ種類があり、犬が摂取すると嘔吐、下痢、麻痺などの中毒症状を引き起こす危険性があります。
そのため、与える際は必ず内臓を完全に除去し、体表のヌメリ(毒素の可能性あり)も流水でしっかりと洗い流すよう徹底してください。
生のまま与えるのは極めて危険なので、避けましょうね。
消化不良を起こすため少量・ペースト状にしてください
ナマコの身は水分とコラーゲンでできていますが、硬く消化しにくい特徴があるため、犬に多量に与えると消化不良や下痢を引き起こす弊害が生じる可能性があります。
特に消化機能が衰えたシニア犬や胃腸が弱い犬には負担が大きすぎるので注意が必要です。
与える場合は、必ず極少量に留め、細かく刻むかペースト状にして消化を助けてあげてください。
甲殻類アレルギーに注意し初めてはごく少量から試してください
ナマコは貝類や甲殻類とは異なりますが、アレルギー反応を引き起こす可能性はゼロではありません。
初めて与える際は、ごく微量から試して、食べた後に皮膚の赤みや痒み、嘔吐・下痢などのアレルギー症状が出ないか慎重に観察してあげてください。
また、ナマコは高栄養の食材ではないため、あくまで特別なご褒美として、愛犬の様子を見ながら安全性を優先しましょうね。
まとめ
今回は、犬に食べさせるナマコの適切な量・頻度・メリット・注意点について解説しました。
愛犬の健康的で安全な食生活のために、この記事が役立ちますように!


コメント