
犬がサヨリを食べても大丈夫?
このようにサヨリを犬に食べさせたい飼い主さんも多いのでは?
今回は、犬に食べさせるサヨリの適切な量・調理方法・メリット・注意点について解説します。

この記事の監修者
福田 祥子
ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。
【結論】犬にサヨリを与えても問題ない!

すらりとした銀色の体と細長いくちばしが特徴のサヨリは、春先から初夏にかけてが最も美味しい旬を迎える上品な白身魚です。
サヨリは高タンパクで極めて低脂質な魚であり、ビタミンDやタウリンなどの栄養素も含んでいるため、愛犬のヘルシーな食生活に役立ってくれますよ。

骨が細かく多いことや調理や鮮度に注意してください!
サヨリの健康に役立つ栄養素は?
- 良質なタンパク質 高タンパク・低脂質という特徴があり、体細胞や筋肉の維持に不可欠で、ヘルシーな体づくりをサポート
- ビタミンD カルシウムの吸収を助ける重要なビタミンで、骨や歯を丈夫に保つために不可欠であり、成長期やシニア期にも
- タウリン 眼の健康維持や心臓機能のサポートに役立つアミノ酸様物質であり、特に活動的な犬やシニア犬の健康に
【表】サヨリ100g当たりに含まれる主な栄養素
| 項目 | 含有量 |
| カロリー | 106kcal |
| 水分 | 75.3g |
| たんぱく質 | 20.5g |
| 脂質 | 2.5g |
| 灰分(ミネラルなど) | 1.4g |
| 炭水化物 | 0.0g |
どんな犬が食べるべき?

うちの犬はまだ若いけど、食べさせた方が良い?

サヨリは高タンパクで非常に低脂質なため、カロリー制限が必要なダイエット中の犬や、消化機能が穏やかになってきたシニア犬の良質なタンパク源として最適
旬の時期に一緒に楽しむ!

定期的に食べさせる必要性は?

サヨリは春先から初夏にかけての旬の時期に、季節を感じるお祝い事などで愛犬と分かち合う「ごちそう」として魅力的ですが、それだけにとどまらず日常的に活用できます。
犬が食べるサヨリの適切な量と頻度

【サイズ別】犬が食べるサヨリの適切な量
| 犬のサイズ | 体重の目安 | 1回あたりの適切な量 |
| 小型犬 | 〜5kg | 5〜10g程度 |
| 中型犬 | 5kg〜15kg | 10〜20g程度 |
| 大型犬 | 15kg以上 | 20〜40g程度 |
犬に与えるサヨリの適切な頻度は?

うちの子にはどれくらいの頻度であげるべき?

サヨリを与える頻度は、多くても週に1~2回程度に留めておくのが良いでしょう!
サヨリに関するQ&A

シニア犬がサヨリを食べても大丈夫?

10歳になるけど食べさせて大丈夫?

低脂質で高タンパクなサヨリは食欲不振のシニア犬に適していますが、推奨量の半分以下の量を月に数回と控えめにするのが賢明です。
子犬がサヨリを食べても大丈夫?

まだ5ヶ月だけど大丈夫かな?

子犬の消化器官が発達する生後半年以降に、アレルギーチェックのためごく少量を月に1回までと慎重に与え始めるようにしましょう。
調理工程にコツはありますか?

与える時に気をつけることはありますか?
サヨリは必ず中心部までしっかりと加熱し、生魚に含まれるチアミナーゼを失活させると同時に、頭や内臓、皮は消化に負担をかけるため与えないでください。
調理法は、煮るか蒸すなど余分な脂質を加えない方法を選び、特に細かく鋭い骨が喉や消化管を傷つけないよう、指で触って一本残らず除去しましょう。

茹で汁や水を少し足しながら、子犬やシニア犬でもスムーズに飲み込めるよう細かくペースト状に潰すのがおすすめ
犬がサヨリを食べる際の3つの注意点

鋭利な「骨」の除去と「生食」は絶対に避ける
サヨリの鋭く細かな骨は、喉や消化管に刺さり、出血や重篤な損傷を引き起こす危険性が極めて高いため、与える際は徹底的に除去してください。
また、生魚にはチアミナーゼという酵素が含まれており、ビタミンB1欠乏症による神経症状を防ぐため、必ず中心部まで加熱することが大切です。
与え過ぎは「高タンパク質」による消化器系への負担となる
サヨリは高タンパク質なため、一度に大量に与えすぎると消化が追いつかず、下痢や嘔吐などの消化不良を引き起こす可能性が高まります。
特に腎臓に持病がある犬は、タンパク質の過剰摂取が負担になることがあるため、適切な量と頻度を厳守しましょう。
人間用の「味付け」や「干物」は塩分過多で危険
醤油や塩などで調理された人間用のサヨリや、干物は、犬にとって塩分が過剰であり、腎臓や心臓に大きな負担をかけてしまうため絶対に与えてはいけません。
愛犬に与える場合は、必ず味付けをしていない新鮮な身を選び、水やだしのみで調理した完全な無塩状態であることを確認してください。
まとめ
今回は、犬に食べさせるサヨリの適切な量・頻度・メリット・注意点について解説しました。
愛犬の健康的で安全な食生活のために、この記事が役立ちますように!


コメント