
犬がミル貝を誤飲した!どうしたら…?
このように愛犬がミル貝を誤飲して困っている飼い主さんも多いのでは?
今回は、犬がミル貝を食べてはいけない理由と誤飲時の症状と対処方法について解説します。

この記事の監修者
福田 祥子
ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。
【結論】犬にミル貝はNG!命の危険は?

高級食材として知られるミル貝は、食卓の上や調理中に、犬がうっかり口にする危険性がある食材です。
ミル貝にはチアミナーゼという酵素が含まれており、継続的に与え続けると、犬の体内でビタミンB1(チアミン)欠乏症を引き起こす危険性があるからです。

少しでも不安があれば、かかりつけの獣医さんに相談しましょう。
犬がミル貝を食べた時に起こる症状


愛犬が食べてしまったけど、いつどんな症状が出るの?
ミル貝にはチアミナーゼという酵素が含まれており、犬の体内で重要なビタミンB1(チアミン)を分解してしまうため、摂取した量や頻度によっては欠乏症の症状が現れる可能性があります。
具体的な症状としては、初期の食欲不振や嘔吐・下痢に加え、チアミン欠乏が進行すると、ふらつきや脱力、重度になると痙攣などの神経症状が見られる危険性があります。
症状が出るまでの時間は?

30分前に食べたけど、まだ元気にしている…。
ミル貝に含まれるチアミナーゼによるビタミンB1欠乏症は、一度に大量に食べた場合を除き、すぐに症状が現れるわけではないのが特徴です。
継続的に与えられたり、多量を摂取したりした場合、通常は数週間から数ヶ月かけて体内のビタミンB1が減少し、食欲不振や神経症状が徐々に現れ始めます。
犬がミル貝を食べてしまった時の対処方法


経過時間と症状に関係なく、直ちにかかりつけの獣医さんに電話相談しましょう!
電話する際に伝えるべき情報
・食べたもの
・食べた量
・食べたであろう時間
・確認できる症状
など・・・
動物病院で行われる処置は?

病院で行われる治療はどんな感じ?
ミル貝を摂取した際の処置は、食べた量や症状の有無によって異なりますが、獣医師の判断でまずは催吐処置を行い、体内に残っている貝の成分を排出させる可能性があります。
ビタミンB1(チアミン)欠乏症が疑われる場合は、チアミンの注射による補充療法が中心となり、脱水や消化器症状の緩和のために点滴などの対症療法が実施されるでしょう。
犬がミル貝を誤飲しないための3つのコツ

調理中の貝殻や内臓を放置しない
ミル貝を調理する際に出る殻や内臓は、犬にとって異物誤飲や中毒の原因となるため、調理台や床に放置するのは絶対にやめましょう。
犬が届かないよう、すぐに蓋つきのゴミ箱に捨てて、調理中もキッチンに犬を入れない対策をしてください。
人間用の味付けされたものを絶対に与えない
ミル貝を使った炊き込みご飯やパスタなど、人間用に味付けされた料理には、犬にとって有害な塩分や調味料が多量に含まれています。
犬は美味しそうな匂いに誘われますが、決して与えず、食べ残しにも十分注意し、犬の食事と完全に区別してあげましょう。
根本的に犬のそばで貝類を扱わない
犬のいる空間で貝類を扱うこと自体が誤飲のリスクを高めてしまいますので、特に新鮮な貝類を購入した際は厳重に管理してください。
犬が近づけない別の部屋で調理・保管するか、そもそも犬の健康のためには、犬のいる家庭では貝類を控えるという選択肢も考えることができます。
まとめ
今回は、犬がミル貝を食べてはいけない理由と誤飲時の症状と対処方法について解説しました。
愛犬の健康的で安全な食生活のために、この記事が役立ちますように!


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